肺がんCT検査の有用性について
こんにちは。今回は、放射線科からお届けします。
待ちに待った春が到来し、お花見を楽しみにしていた方もいらっしゃったことでしょう。
しかし、COVID-19(新型コロナウィルス)の爆発的感染拡大による影響で、外出自粛要請が出されました。そして、4月6日、ついに7都府県に緊急事態宣言が発出されました。お花見はおろか、様々なイベントは自粛され、川越市では前日になって入学式・始業式が中止されました。
一度しかない人生において、一大イベントを諦めざるを得なかった人、悔しい思いをしている人も大勢いらっしゃることと思います。
終わりが見えず、不安やストレスを抱えている皆さん、今がまさに正念場です。
収束する時が必ず来ると信じて、一人ひとりが油断せず、万全の対策を怠らぬよう心がけていきましょう。
さて、前置きが長くなりましたが、ここで本題に入ります。
皆さん、肺がんCT(低線量CT)というものをご存知ですか?
肺がんは、胃がんや大腸がんに比べ、5年生存率は低く、がんの中でも最も死亡率が高いといわれています。この肺がんの早期発見・治療に有効な検査が肺がんCT(低線量CT)であり、死亡率減少効果があると提唱され、健康診断での利用が推奨されています。当院の健康診断・ドックは、問診、胸部エックス線検査が標準検査です。これに加え、オプションとして肺がんCT(低線量CT)と喀痰細胞診を行っています。この肺がんCT(低線量CT)について少しお話しします。
そして、先ほどから低線量CTと括弧書きしていますが、この「低線量」であることが重要なポイントです。通常CT検査よりも放射線量を少なくしています。
健康診断は、精密検査ではなく、病気を発見するということが目的なので、低線量撮影でも十分な情報を得ることが出来ます。
この肺がんCTにおいて、微小な早期肺がんを発見するのみならず、肺がん以外の疾患(肺結核や肺炎など)を発見することで、早期治療に結びつく可能性も高くなると提唱されています。
皆さんもこれを機に、肺がんCT検査を受けてみませんか?