リハビリテーションからみた腰痛について
腰痛については、身体の症状で男性の第1位、女性の第2位となっており、女性においては第1位の肩こりに迫っています1)。
腰痛は、Deyoという海外の研究者が1992年の論文で、「腰痛の約85%は原因を特定しきれない非特異性腰痛である」2)と発表し、
皆さんもテレビ等で聞いたことがあるかもしれません。
そして、月日が経ち、山口大学の整形外科の研究者が、2016年の論文に「山口県腰痛スタディ」として、
「腰痛の約80%が原因を特定できる腰痛である」3)と発表しました。
「3)より引用」
研究が進み、徐々腰痛の原因が分かり始めているようです。
また、痛みそのものの研究も進み、神経痛に効果的なお薬の開発や、腰痛の心理的な側面からの治療も進んでいます。
そのような中で私にたちリハビリテーション専門職は、「運動」や「活動」の専門家として、腰痛に臨んでいます。
当院リハビリテーション科では、入院された「腰椎圧迫骨折」や「脊柱管狭窄症」、
「腰椎椎間板ヘルニア」などの方や、外来で腰痛をもたれている方に対応しております。
リハビリテーション科では、先に書いた知見を元に腰痛の原因を検査し、
「運動」や「活動」を通じて腰痛の改善に努めて、皆さまや地域に貢献していきたいと思います。
1)厚生労働省ホームページ 国民生活基礎調査の概況 2019
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/04.pdf
2)R A Deyo 1, J Rainville,et al:What can the history and physical examination tell us about low back pain?.JAMA.1992;268(6):760-765
3)Suzuki H, Kanchiku T,et al:Diagnosis and Characters of Non-Specific Low Back Pain in Japan: The Yamaguchi Low Back Pain Study. PLoS One.2016;11(8):1-13