胃部X線検査って、大変!?
こんにちは。放射線科です。
皆様、寒さが増してきましたが 体調はいかがでしょうか。
さて、今回は健康診断の中でも 苦手な方が多い
胃部X線検査についてお話したいと思います。
胃部X線検査とは 発泡剤という粉薬を飲み、胃を膨らませ
その状態でバリウム(白い液体)を飲み、撮影台の上で色んな体位で撮影していく検査です。
検査日の前日から検査を終えるまで、受診者さんは気が抜けません。
しかし、前処置や検査中の動作など 全てに理由があります!
- 前日の夕食後以降の禁食及び水分制限
→胃の中を空にして胃液を押さえることで
バリウムが胃壁に付着しやすくなり、病変を見つけやすく
胃内をよく観察できる画像が得られます。
- 検査時発泡剤服用後のゲップ
→検査中のゲップは我慢していただいてます。
これは膨らんだ状態で観察するためです。
空腹時の胃は通常しぼんでいるため、しわしわな状態です。
胃内の病変を見つけるためには そのしわを広げ、胃の粘膜を見やすくしなければなりません。
そのために、「ゲップをしないこと」はとても大事なのです。
- 撮影台での動き
→ゲップは我慢、その上バリウムを飲んだ状態で たくさん動かされますよね。
回ったり、右や左を向いたり、うつぶせになったり・・・
撮影台の上で動くのはとても大変だと思います。
しかし、この動きの一つ一つに意味があります。
膨らんだ胃粘膜にしっかりバリウムを付着させ 胃を隈無く撮影し、
撮り逃しがないようにするためです。
- 撮影後の下剤
→飲んだバリウムは腸内で固まりやすく、腹痛や便秘など起こすことがあります。
早めに体外に出すため、下剤を飲んでいただき
さらに水分を多めに摂ることをお勧めします。
これらの苦労や努力が 胃X線検査の精度を高め、より診断価値のある検査につながります。
今後、胃X線検査を受ける際の参考になると思いますので、是非覚えておいて下さい!