リハビリテーション科です
2019年12月に中国武漢で発生した新型コロナウイルスは、発生から約3年経とうとしています。
現在も第7波に見舞われていますが、政府から行動制限は要求されていません。
しかし何の心配もしないで行動するのは、まだまだ先のようです。
今回のブログでは、「中之条研究」についてご紹介します。
第1波からコロナによって外出が制限され、生活不活発病への影響が指摘されています。
生活不活発病とは、「生活」が「不活発」になり
体や頭のあらゆる働きが低下することを指します。
生活の不活発を防ぐためには、家での活動やウォーキングも含めて「歩く事」が重要です。
そして、その「歩数」と病気の予防の関係性を明らかにしたのが
「中之条研究」(病気を予防するための一日あたりの必要歩数に関する研究)です。
中之条研究とは東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利先生が
2000 年より群馬県中之条町において行っている
高齢者の日常的な身体活動と心身の健康に関する学際的研究になります(現在も継続中)。
そのデータで明らかになってきた事が主に以下の事です。
「20分間の速歩きを交え、1日8,000歩あるくのがベスト
(8,000歩以上は主に肥満やメタボリックシンドロームの改善の場合)」
「医療費全体の3分の2を占める 11 の病気・病態に影響を及ぼす日常身体活動の目安がわかってきた」
(参考文献1 東京都健康長寿医療センター研究所NEWS No265 2014.11)
下の表は、その明らかになってきた病期・病態と歩数との関係を示す表です。
皆さん、ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
ただ歩くだけでなく、「速歩き」を加えることがポイントです。
足腰の痛み等で上手く動けない場合もありますので、その場合は無理をせず
かかりつけ医や運動施設の担当者の方などに相談してみてください。
ブログの内容については、リハビリテーション科までお問い合わせください。
では皆さん、今後もコロナに負けないよう、心身ともに健康を目指しましょう!
参考文献;青柳幸利:中之条研究-高齢者の日常身体活動と健康に関する学際的研究.医学のあゆみ.2015;253:793-798