こんにちは! 臨床検査科です。
今回は、輸血についてお話をします。
病気や大量の出血があったとき 体が『貧血』という状態になります。
血液中の細胞成分(赤血球や血小板)、凝固因子(出血を止めるために生体が血液を凝固させる物質)などの蛋白成分が減少したり機能低下したときに
その成分を補充して症状を改善することを輸血療法といいます。
献血者から採血した血液によって作られた血液製剤を使用します。
血液センターでは各種のウイルス検査や抗体検査などを行い
より安全な血液製剤を提供するため対策を行っていますが、
感染や副反応のリスクはわずかに残っています。
そのため血液製剤の使用には十分な注意を払う必要があります。
**輸血前に行う検査**
【血液型検査】 | 患者さんの血液型と適合しない製剤が輸血されることを防ぐためにまずはABO血液型とRh血液型の検査を行います。 |
【不規則抗体
スクリーニング検査】 |
不規則抗体は、輸血や妊娠、移植によって産生されます。輸血予定の患者さんの不規則抗体の有無を調べておくことで抗体が検出されたときに事前に準備する時間的余裕ができること、そして輸血による副反応を回避できます。 |
【交差適合試験】 | 輸血用血液製剤と患者血液との間に血液型抗体に起因する抗原抗体反応が起こるかをあらかじめ試験管内で検査し、血液型不適合による副作用を未然に防止する手段が交差適合試験です。 |
これらの検査を行って輸血療法を行うことができるのです。