院長 渡邊 公三
病気や怪我を治すことだけが、医療のゴールではありません。
治療を終えた患者様が、自分の足でしっかりと歩き、笑顔でご自宅へ帰っていく。
その「当たり前の日常」を取り戻していただくことこそが、私たちが目指す医療です。
私はこれまで医師として多くの医療現場に携わる中で、
「病気や怪我の治療は無事に終わったのに、ベッドで過ごす時間が長かったために体力が落ち、寝たきりになってしまう」
というケースを目の当たりにし、心苦しく感じてきました。
「病気は治ったけれど、元の生活には戻れない」という状況は、患者様やご家族にとって非常に辛いことです。
私自身、そうした事態を少しでも減らし、何とか防ぎたいと強く願ってきました。
そのため、当院では「患者様を寝たきりにさせない医療」を大切にしています。
最新の医学的根拠に基づいた医療へアップデートし続けるとともに、手術後や入院直後からすぐにリハビリテーションを開始すること。
患者様がご自身の力でトイレに行き、歩いてご自宅へ帰るための早期離床を、病院全体でしっかりとサポートしていく方針です。
また、私が日々の診療で最も大切にしているのは「正しい診断」と「必要な治療の見極め」です。
患者様の体への負担を第一に考え、私たちは無駄な手術は決して行いません。
一方で、首や肩の痛み、手足のしびれなどで長年苦しんでいる方の中に、「胸郭出口症候群」をはじめとする見逃されがちな疾患が隠れていることがあります。
長年の痛みの原因を正確に突き止め、適切な手術を行うことで症状を改善させる。
それこそが私たち専門医の大切な役割だと考えています。
こうした質の高い医療を提供し続けるために不可欠なのがチーム医療です。
そして、その土台となるのが「スタッフの環境改善」だと私は考えています。
医療現場は過酷になりがちですが、スタッフ自身が疲弊していては、患者様に心から寄り添うことはできません。
だからこそ当院では、医師、看護師、理学療法士、薬剤師などといったすべてのスタッフがいきいきと働けるよう、業務分担の適正化や労働環境の改善に取り組んでいます。
スタッフの心にゆとりが生まれれば、職種の垣根を越えた連携が深まり、真のチーム医療が実現します。
働くスタッフの充実感と誇りこそが、患者様へのきめ細やかなケアを生み、結果として患者様の心からの満足と信頼感につながっていく。
私はこのように思っています。
「ここで治療を受けてよかった。」
そう心から安心していただける病院であるために、私たちはこれからも一丸となって医療に向き合ってまいります。